レビューの目的やレビューアの役職、スキルに応じて、実施するレビュー技法を選択する。
レビューの種類とレビュー技法と混同して話すことが多いので注意が必要。
NO. | 名称 | 実施目的 |
1 | 教育レビュー | 関係者の知識レベルを引き上げる |
2 | マネジメントレビュー | プロジェクトの計画、体制やリスクをステークホルダーで共有する。 |
3 | フェーズレビュー | 工程審査。次のフェーズに進めてよいか決断する。 |
4 | ピアレビュー | 成果物の欠陥と改善を促す。 |
5 | コードレビュー | プログラムコードの欠陥と改善を促す。 |
6 | プロジェクト終了レビュー | 反省と教訓を得る |
7 | ステータス確認レビュー | 進捗状況、問題、リスクの確認・共有を行う。 |
指摘の内容を分類する
レビューの指摘には、「正当なもの」と「理不尽なもの」がある。例えば、「表でまとめた方が分かりやすい」という指摘は、修正が可能で正当なものだ。一方、「どんな経験をしてきたんだ!」という批判は理不尽で、いまさら修正はできない。指摘を分類した上で、正当な指摘については真っ直ぐに受け止め、改善し、理不尽な指摘はスルーしてしまおう。
指摘の前提を確認する
指摘の大半は、指摘した人が何らかの前提(価値基準)で、発言している。その前提が理解できれば、修正・改善の方向性が見えてくるし、気持ちも楽になる。指摘している前提を確認してみよう。
ジャッジする
指摘者に対して、指摘の確認にした際に、「明確な答えがない」、「根拠が不明瞭」の場合は、必ずしも指摘を受け入れる必要はない。こういう指摘に対しては、その場を収めるため、表面的には従うという“大人の対処法”を取りつつも、スルーしてしまおう。議事録に書かなければ忘れていることも多い。
レビューアが事前にチェックしても見つからなかった問題が、レビューで集まってディスカッションすると、新たな重要な問題が見つかることがある。それを、ファントムインスペクターというらしい。(参考文献参照)
1人のレビューアの指摘がきっかけになって別のレビューアが気づきを得て、問題に気付くことがある。
また、司会による発言の促しもきっかけになることがある。司会は、ファシリテーターとして重要な役割も担っている。
参考文献
レビュー技法とは、レビューの開催方式のことです。(レビュー種類と混同しやすいので注意)
レビューの用途に合わせて、レビュー技法を選択することで、レビューを効率よくかつ効果的に進められるようになります。
大分類 | 小分類 | 説明 |
パスアラウンド | レビュー対象である成果物を複数のレビューアに配布・回覧し、フィードバックを求めるレビュー |
ピア | ペア | 作成者が1人のレビューアと一緒に成果物を調べるレビュー |
ウォークスルー | 複数のレビューアに対して作成者が行い、フィードバックを求めるレビュー
重要な指摘のみ記録することが多い。 |
インスペクション | 予め決められたルールに従って厳格に行うレビュー |