レビュー

レビューの種類

レビューの目的やレビューアの役職、スキルに応じて、実施するレビュー技法を選択する。
レビューの種類とレビュー技法と混同して話すことが多いので注意が必要。

NO.名称実施目的
教育レビュー関係者の知識レベルを引き上げる
マネジメントレビュープロジェクトの計画、体制やリスクをステークホルダーで共有する。
フェーズレビュー工程審査。次のフェーズに進めてよいか決断する。
ピアレビュー成果物の欠陥と改善を促す。
コードレビュープログラムコードの欠陥と改善を促す。
プロジェクト終了レビュー反省と教訓を得る
ステータス確認レビュー進捗状況、問題、リスクの確認・共有を行う。

 

指摘の受け止め方・心構え

読者
読者
指摘されると落ち込むから、レビューはしたくない

指摘の内容を分類する

レビューの指摘には、「正当なもの」と「理不尽なもの」がある。例えば、「表でまとめた方が分かりやすい」という指摘は、修正が可能で正当なものだ。一方、「どんな経験をしてきたんだ!」という批判は理不尽で、いまさら修正はできない。指摘を分類した上で、正当な指摘については真っ直ぐに受け止め、改善し、理不尽な指摘はスルーしてしまおう。

指摘の前提を確認する

指摘の大半は、指摘した人が何らかの前提(価値基準)で、発言している。その前提が理解できれば、修正・改善の方向性が見えてくるし、気持ちも楽になる。指摘している前提を確認してみよう。

ジャッジする

指摘者に対して、指摘の確認にした際に、「明確な答えがない」、「根拠が不明瞭」の場合は、必ずしも指摘を受け入れる必要はない。こういう指摘に対しては、その場を収めるため、表面的には従うという“大人の対処法”を取りつつも、スルーしてしまおう。議事録に書かなければ忘れていることも多い。

ファントムインスペクター

ファントムインスペクターって?

レビューアが事前にチェックしても見つからなかった問題が、レビューで集まってディスカッションすると、新たな重要な問題が見つかることがある。それを、ファントムインスペクターというらしい。(参考文献参照)

1人のレビューアの指摘がきっかけになって別のレビューアが気づきを得て、問題に気付くことがある。
また、司会による発言の促しもきっかけになることがある。司会は、ファシリテーターとして重要な役割も担っている。

 

参考文献

レビューのアクティビティ

 

計画準備ミーティング修正検証
インスペクション必須必須必須必須必須
チーム必須必須必須必須必須
ウォークスルー必須必須必須必須不要
ペアプログラミング必須不要必須必須不要
パスアラウンド不要必須任意任意不要
アドホック不要不要必須必須不要

 

参考文献:

レビュー技法

レビュー技法とは、レビューの開催方式のことです。(レビュー種類と混同しやすいので注意)
レビューの用途に合わせて、レビュー技法を選択することで、レビューを効率よくかつ効果的に進められるようになります。

大分類小分類説明
パスアラウンドレビュー対象である成果物を複数のレビューアに配布・回覧し、フィードバックを求めるレビュー
ピアペア作成者が1人のレビューアと一緒に成果物を調べるレビュー
ウォークスルー複数のレビューアに対して作成者が行い、フィードバックを求めるレビュー
重要な指摘のみ記録することが多い。
インスペクション予め決められたルールに従って厳格に行うレビュー